[デジモンアドベンチャーtri. 第二章「決意」について]



 デジモンアドベンチャーtri.第二章「決意」を観てまいりました。

 なんというか、いろいろと、いろいろと……いいたいことがありまして、文に起こしておこうかなと。記憶が曖昧なところもあるので間違ってたらすいません。
 序盤からでかいネタバレしてるのでそのつもりでお願いします。あと辛口です。字数は18000字程度です。

 今回は丈とミミを中心に据えたシナリオ構成でした。
 イベントごとに区切って大きな流れとしては、
 @芽心歓迎会という名目で(実のところ太一とヤマトの仲直りのため)丈以外大江戸温泉に向かう→Aオーガモン襲来→B文化祭準備(いろいろ悶着ありますがとりあえず割愛)→C文化祭→Dカイザーがメイクーモンさらう、ゴマパル究極進化、メイクーモン闇堕ち、レオモン死亡
 ってな感じでした。

@大江戸温泉
 ごめん、これいる?
 というのが正直な感想。タイアップを全面に押し出して、映画館で大江戸温泉の宣伝をされている気分でした。
 芽心が選ばれし子供達に馴染む何かしらのイベントが必要だというのはわかるし、子供達の和装がみれたのも(だいぶおさえてはいたけど)裸がみれたのもまあ眼福だったんですが(それにしても子供達……男性陣……引き締まっているというよりはほっそい……そのわりに胸板はなんか強調されている……キャラクターデザイン上仕方ないとは思うんですが……)、それこそ和装させたり脱がせたかっただけではないのか???と思っちゃうんですよね〜〜〜これから六章続けていくにあたってシリアス濃度が高くなっていくかもしれないから今のうちに日常シーン入れとかなきゃ☆という気持ちは、まあ、私も書き手としてよくやるんですが、なんていうかそれにしたって内容が 薄い とにかく薄い。ガブモンを脱がせたかっただけでは……まあガブモンかわいかったけどさ……。
 メイクーモンにデジモンたちが泳ぎ方を教えたり、ピヨモンがお姉さんらしくしていたり、恒例のぬいぐるみ事件もあったり、まあデジモン周辺はほほえましさマックスでした。しかしメイクーモンとピヨモンが男湯に紛れ込んでそこを押さえ込みにいく女性陣(男湯への乱入)の流れは、正直、謎過ぎます。ミミが脱衣所で歌って注目を浴びているあいだに芽心と空とヒカリが浴場に突撃するって何!?雑すぎない!?ていうかぶっちゃけ、男性陣に任せろよ!!?????中でなんとかしてくれるだろ!!!!??太一とヤマトは結局なんの進展もないしね……まあ今回の章ははなからこの二人の仲をなんとかさせる気なんてさらさらなかったんだと思います……この後もヒカリが太一に「向き合いたくないこともある」的な痛いところをついたり壁ドン事件とかあったけど本当にこの二人はなんっっっっにも進展しなかった……一章であんなに延ばして結局うやむやにしたにも関わらずほぼ放置プレイ……それでも何かしらやるべきでは?今回太一さんとヤマトほんっとになんにもやってないよ まじで。いくら丈とミミが中心とはいえ、それってどうなの。

 ここで先に言っとこうと思うんですが、序盤から、最後まで、タケルが、最 高 に ち ゃ ら い 。
 誰ですか、この人は。確かに02のときから、多少鼻につくようなところはありました。一章でもチャラさは目立ちました。しかし。今回は、ひどい。何かあるごとに芽心にかわいいとか似合ってるよ軽率に写メ撮ったりetc 誰ですか。チャラすぎます。誰ですかこの軽率な男は。ヒカリも「芽心さん、タケルくんにも気をつけてね〜?」とか言ってないでまじでこの男なんとかしてください。あそこまでしつこくされるとさすがに笑いを通り越していらいらしてたまりませんでした。キャラ設定薄すぎませんか。そんな目で観ていたしそんな行動ばかりしていたので、スタッフロールが終わってからあの「パタモーーーーーーーン!!!!」を聞いてもいまいち……ぐっとこない……まあさんざんみた部分なせいでもあるんですが。三章は「深く、しっとりと悲しい物語」だそうなので、それなりにシリアスでなんだかんだ私は泣くと思うんですが(悲しいことに)、タケル……もっとどうにかならなかったものか……。
 一緒に観てくれた妹氏と感想言い合った際の結論は、「早く大輔に出てきてもらって殴られろ」です。
 目を醒ませ、高石タケル。

 あ、そういえばtri.の謎ポイントの一つ「芽心はなぜ島根ではなく鳥取出身ではないのか」ですが、つっこまれてましたね島根。一章ではこれでもかとウォーゲームネタ盛られていましたが、意外に触れられなかったパソコン。出ましたね。無理矢理感はんぱないぜ!


Aオーガモン襲来
 一度目、意気揚々と新兵器が出てきたりしましたがあっさりと撃沈する。なんかね、兵器って、まあそりゃ実際人間がデジモンに立ち向かおうとしたら避けては通れないから別にいいんだけど、デジモンで思いっきり出ると「お、おおう……」ってなるよね。一章から思ってたけど山木さんいつ出てもおかしくない。召還しようよ。むしろなんで出てこないの山木さんかっこわらい。
 結局レオモンのおかげでその場はなんとかなったけど。二度目もレオモンのおかげだけど。レオモン有能すぎます。そのレオモンがまさか後々あんなキャラ崩壊をするなんて……(後述します)
 人間サイドの機関がゆがみのポイントを予測できるようになってたりして、せっかく前回光子郎が徹夜で創ってくれたゆがみ認識ゴーグルですが、早くもお役御免感……太一さんはつけてくれていましたけどね。このあたりは、光子郎より一歩上だなという感じがします。ただし、光子郎も「ゆがみ」と「感染」の関係性について仮説を立てようとしていたり、彼なりに突き止めようとしてくれていて、個人的にはなんとかしてパソコンチート参謀としての面目を保って機関の一歩先をいってほしいところです。


B文化祭準備

 このイベント期間は本当にさまざまなことがありましたね……(遠目)
 二度目のオーガモン襲来も確かこの期間だったかな。ミミの、「良いデジモンもいるんだってところを見せたい」と意気込んでオーガモンに突入しましたが、チクチクバンバンを上空にいるヘリが食らって落ちてしまいます。
 私はこの場面は割と好きです。というのも、自分たちの行いで「誰かを傷つける・建物などを破壊する」可能性がある、というのは一章で凄まじく粘られていて未だ解決していない(特に太一の中で)問題で、それの典型例でもあります。結果としてトゲモンも怪我をし、悪者扱いされ、まあ最悪の状況になりました。さらに求めるならば、私はこの辺をもっと掘り下げてくれても良かったのにな……と思います。それこそ、太一もこの問題に一章に引き続きつっこんでくれても良かったし、太一とミミには無印のあたりの関係性を思い出していただいて、ミミが太一に相談してくれても良かったのにな……とか。「自己中心的なところがありすぎる」、この自己中はその後も何度も出てくるし、ミミ自身もそれに悩んでいくけれど、ミミは孤独を深めていくばかりでなんだか観ていて本当に痛々しかった……。ミミって、天真爛漫で人を振り回すところはあるけれど、なんだかんだ人に好かれるタイプの女の子だったゆえに、今昨のあまりにもわがままで、というか、まったく空気が読めないキャラになってるのは、無印後半の彼女や02の彼女を思い出すと、違和感があるんですよね……。そんなミミに手をさしのべるのは今回主に芽心だったわけですが、他のみんな軽薄すぎじゃない???もっとミミに歩み寄ってほしかった……放っておいた方がいいこともある、とは言ってましたが、それにしたって、なあ……。まあ、無印の選ばれし子供達ってもともと年以上に冷静だったり案外バラバラなところもあるしそんなもんなのかな。どうにも、私には芽心の優しいキャラ性を高めるための流れにしか見えなくて、でももっとどうにか、うーーーんそもそも私が芽心を受け入れ切れていないのが悪いと思うんですが。もっとはっきりいえば、パルモンともっと絡んでくれーーーー!!!!人間は考え込んでミミに近づきがたいところもあるかもしれませんが、パルモンにはミミを励ましてほしかったんだけどな……。基本的に、デジモンはパートナーに絶対の信頼を寄せていて、パートナーのことが大好きで、なんだけど、tri.って人間とデジモンのそういう関係性が、無印や02と比較すると軽薄に思えてしまうんですよね……。光子郎のサーバーにいたりして実際そばにいないことが増えているというのもあるんですが……しかし、サーバーとかいう便利な設定を使ったにも関わらず、今回めちゃくちゃデジモン外出してましたよね……あれはなんだったんだ……幼年期ならまだしもみんな成長期・成熟期……。
 オーガモン襲来から後々のシーンで、というか全体を通して最っっ高に興奮したのが、 必 殺 技 を 叫 ん で く れ る 点 。これ、逆に言わなかった一章で凄まじく不満だった点なんですが、今回パルモンとゴマモンに絞っているせいか、ちゃんと言ってくれましたね!!!!オーガモン戦で「チクチクバンバン」を言ってくれた時には、ぶわっと涙が出ました。やったあああ二章では言ってくれるんだ!!と!!!!これだよこれ!!デジモンはやっぱり必殺技を言ってくれなきゃ〜!!(ウォーゲームとかは言ってないんですけどね……あれはストーリー構成やら演出やらいろいろ神なのでそれを補って余るだけのパワーがある、例外です)今まであまりにも自然に言ってきて気付かなかったけれど技名を叫ばないだけでどれだけ寂しいかよく解った一章で消化不良だった分、これだけで二章観て良かった感はあります。最高です。今後も各章でメインはってるデジモンはきっと叫んでくれることでしょう……楽しみだ……。

 そしてオーガモンの知らせが来てもまったくレスポンスしない丈。みんながメールでやりとりをする中、見て見ぬふりを貫きます。自分の未来や受験と、選ばれし子供としての戦う使命の間で、揺れ動きます。
 丈先輩、なんでこんなキャラになったんでしょうね。
 勿論、小中から人は変わっているというのは、理解しているつもりだし、太一や他のみんなも、変わっている部分はあります。しかし、ミミもそうなんですが、丈も根本の部分が揺らいでいるように見えて、ならない。
 私も受験を経験してきた身ですし自分でいうのもなんですが自分なりには必死にやっていたので、丈先輩の気持ちは正直わからなくもないんです。勉強だけに集中させてほしいのに、降りかかる災厄。その勉強だってうまくいってないから更に苛立つ。彼は凄まじい努力型なので、その頑張りは報われてほしい。しかし、あくまで彼は、これまでデジタルワールドを冒険して、いくつもの死線を乗り越え、成長し、世界を救った一人なのです。はっきりいって、他の子供達もそうですが、そこらへんの高校生とは勝手が違います。tri.の全体的な雰囲気として「高校生となった彼等が年相応の葛藤・苦難を経験し、乗り越えていく」というテーマがあるんですが、でもね、これね、単純に普通の高校生に当てはめても、違和感があるんですよ……彼等は普通じゃないし、完全な一般人にはなれないし、昔の彼等の冒険を目の当たりにしてきた私(達)としては、今更普通の高校生に比重を置かれても、戸惑うんですね(これはあくまでも私の観点であり、勿論アドベンチャーシリーズを見てきた人でも普通の高校生らしさを違和感なく受け入れる・歓迎している人はいると思います)。まるで、違う人みたいに思えるんです。同じ名前で同じ人なのを、わかっていても、実際に目の当たりにすると、違う人間だ、と思ってしまう。そういうものだと呑み込んで観ていても、初めましての気分になる。彼等の、冒険を通じて成長させてきた、紋章の意味を、彼等の長所を、スタッフはよくよく考えてほしい……それがもっと徹底されていれば、根本にあるキャラクター性を大事にしていれば、ここまで別人にはなりえないのでは。現時点において、勿論キャラにもよりますが、特に今回の丈とミミに関しては、彼等の紋章をないがしろにしているように見えてならない。テーマの「高校生らしさ」に彼等の生活や性格を無理矢理当てはめて、彼ら自身のキャラクターを歪めているようだと。大人に近づいてきたからこそ、変わってしまうものは、確かにある。見えてくるものもある。純真や誠実は、年を重ねることで薄れてしまったり失っていってしまいがちなものかもしれない。それでも、だ。子供達が命を懸けて培ってきたものは、十代の揺れ動きでぶれてしまうほど、簡単なものだったのか?
 誠実の紋章を持つ丈先輩に自分のことを繰り返し「卑怯者」と言わせた罪は重いよ。
 丈は「選ばれし子供だからってなんで戦わなくちゃいけないんだ」という。これを、私は、丈先輩に言ってほしくなかったのです。いくら勉強に必死になっていて周りに気を回せないからって、なぜそれを今更彼は問うのだろう。パンフで池田さんと竹内さんの対談で、「地球を救うためとかじゃなくて、なぜ自分が戦わなくちゃいけないのかとか、何のために戦うのかとか、考え抜いて、決意して第一歩を踏み出す」と述べられていて、それである程度飲み込めるところはあるんです。無印での「どうして」と今の「どうして」は違う。彼は、現時点、正体不明の災害(のようなもの)に対して自分たちが選ばれし子供だからという理由で戦わなければいけないことに、疑問を感じている。今のところ謎が多すぎる。昔は、「元の家に帰るため」とかそれこそ「地球を救うため」に戦っていた。後者に関しては、自分たちしかやれないのだと彼等は理解したから、再び東京からデジタルワールドに向かった。今は、確かに、そういった状況に比べて「自分たちがやらねばならない」という必要性は薄いのかもしれない。まあ、わからなくもない。けど、だ。実際暴れているのはデジモンであり、デジタルワールドは彼等にとって特別な場所でしょう。そのデジタルワールドに何か異変が起こっているのは間違いないのです。勉強は彼にとってとても重要だし、大学受験だってないがしろには勿論できません。でも、丈は、かつて、02で、大輔達がピンチだと伊織から連絡を受けて、塾をサボって迷い無くデジタルワールドに助けに向かった経験がある。そんな丈を知っているからこそ、今回の丈には、ほとほと呆れてしまったのです。あのかっこいい丈先輩は一体どこにいってしまったのでしょう。ていうか、はっきりいって、お前誰だ、ですよ。まあ、基本的にみんなあの頃のかっこいい貴方はどこにいったの? ですが。

 文化祭準備の方は完全にミミにスポットが当てられていましたね。
 さっきも言いましたが、なんだかんだで人気者のミミが孤独を深めているシーンは観ていて大層つらく、なんというか、ミミの自由奔放なところが裏目に出たのが今回の展開なんでしょうね……。ある意味で高校生らしいというか。「良いデジモンもいるってことをみんなにわかってもらいたい」というところは「純真」だなと思うのですが。でも、ミミが何も言わない、裏でこそこそ言って文句ばっかりいってくる人は「だいっきらい」と言い放ったシーンはなかなか迫力がありましたね。役者すげえ……。観てるこっちにもダメージきました。
 ミミが悩み丈が悩み、彼等が河原で並んで雨に打たれながら話しているシーン。ここは二人の距離感が実に絶妙だなとPVやCMを見たときからしみじみ思っていたのですが。この二人が一緒になると、無印の名シーンの数々を思い出してしまいます。わがままばかり言っていたミミと先輩として良い格好をしようとしながらミミに振り回されていた丈……たくさんのデジモン達が死んで心を痛め戦うことに疑問を持ったミミと彼女に寄り添い自分だからこそできる道を探そうとする丈……彼等は初期でわかりやすく未熟だったので、終盤になるにつれて無印面子でも屈指の成長を見せたと思うのですが、それゆえに余計にここの二人の会話がいろんな意味で胸が重たくなる……。純真と誠実を穿き違えていないだろうか。それこそ、子供と大人ではその意味は変わってくるのかもしれないけれど、彼等らしさ、彼等のあの冒険を通して得た成長をどうにも雑に扱っている気がする。TVシリーズよりも尺が足りないので余計難しいとこではあると思うんですが。……河原のシーンで、ミミは自分のことを自己中だと言い、丈は自分のことを卑怯者だと言う。二人とも自分が自分のことを嫌になっている。頼むから傘をさしてくれ……と言いたくなる……二人ともそこまで自分を追い込まないでくれ……頼むからデジモンがもっと彼等を支えてくれ……ヒカリまで……ヒカリまで濡れて……!!!!
 メインほどではないけど話を動かすサブ的立ち位置がヒカリだったのにもちょっと疑問点があるのですが、それは後ほど。
 太一がスパイクを磨きながらその横にいるヒカリと話しているシーンは……やっぱり「八神兄妹は最高ですよね」の一言しか……この謎の安心感は一体なんなんだろう……。触れられたくないこともあるんだよ、という言葉につっこんだヒカリはさすがの勘の良さで、そこはけっこう、ヒカリらしいところだと私は思いました。でも太一さんは今回はずっと冷静といいますか、静かに悩み続けているというか……早く目覚めて思い切って走り出してくれる太一さんこないかな……。

 ここらへんで芽心について触れさせていただきます。
 多分、芽心こそ六章最後まで見届けなければ評価ができないタイプの人間なのだと思います。恐らく、tri.全編を通じて彼女の成長を描いていくような気がするので……ただ、現時点においては、私は彼女をそこまで好きではありません。引っ込み思案キャラが嫌いなわけではないのですが、メイクーモンにもいえたことですが「狙ってる」感が強すぎて、タケルのチャラさも裏目に出て、余計にうーーーーん……という。芽心の優しさやとけ込んでいる感を全面に出したいがゆえに、今回の中心キャラであるミミと積極的に絡ませたという意図にしか感じられなかったですし、勿論、彼女を組み込んでいくにあたって積極的にそうせざるを得ないのはわかるんです、がーー!!まあ8人の選ばれし子供達は愛着と年期が圧倒的に違うので彼等と同じ土俵にあげるのがそもそもどう考えても簡単な話ではないですし。普通に入り込んでるのが、やっぱりどこか不思議で。みんなが気遣っているからなんだけど……彼女自身も、別に悪いキャラではないですしね。一生懸命でいい子なんですが、もっとうまい動かし方や持っていき方、「どうしても埋められないもの」はあるんじゃないかな……。02で、大輔達がヒカリとタケル達がしている昔の冒険の話についていけなくて拗ねたりした、そういう類のものがあってもいい気がするんですが。グローバルレベルで心が広いのが選ばれし子供達のいいところですが、それにしたって彼女を持ち上げすぎでは? と思うのは私の心が狭いだけ? 「しれっと混ざって他の子をさしおくな!!」感を抱いてしまい……はい、まあ、どう考えても懐古厨の思考ですよねわかります。言うて彼女はまだ登場したばかりなので、今後どうなっていくかをきちんと見届けてからですね。いい子はいい子ですしメイクーモンが大変なことになっているので、物語のキーキャラクターなのには間違いないわけですし、今後に期待、なのです。

 あ、レオモン忘れるとこでした、レオモン。
 レオモンは安定の平田さんボイスで絶大なる安心感……。人間はみんな細くてデジモンも小さい子ばかりなので、レオモンの筋肉むっきむきな巨体は新鮮です。ここでゆがみと感染やデジタルワールドの異変、オーガモンのことなどつっこんでくるのですが、それにしてもレオモンは相変わらず万能というか安心というか。それがまさかあんなことになるなんて(まだ延ばす)

 そしてゴマモンですね。ゴマモン。
 一章では両手で数えるほど(下手したら片手……?)しか台詞が無かったゴマモン。しかし最高にキューーーートな姿を見せて我々を翻弄してくれたゴマモン。そんなゴマモンが、二章ではよく動いてよく喋ってくれました。私はゴマモンがめちゃくちゃ大好きだしペアとしてもゴマ丈は下手したら一位になるくらい好きなので、やっぱりそういう意味でもこの二章への期待というのは凄まじく大きかったのです。進化するというのはまあわかっていましたから、そこに至るまでの過程が重要なわけで。
 ゴマモンはでもまあ、かわいいですよね!!!まあデジモンたちはみんな安定して可愛いんですけどね!!!!!すごい!!!ただ、菜箸を扱ってラーメン作ってたりラーメン運んでたりするのはちょっとめちゃくちゃっていうか無理矢理すぎると思います!!!!!私はゴマモンに丈の彼女役を求めてるんじゃないんだよな〜〜〜〜完全に丈の女って感じの立ち位置でしたね。実際胸ありましたしね(誤解)あの料理とかして支えてるところとか。丈がとがりすぎててゴマモンが健気でかわいそうにね……そりゃ出て行きたくもなりますわ……ゴマモンもぶっちゃけキャラ変わってますよね。デジモンは通じてパートナー至上主義でパートナーのことを誰よりも大好きだと想っているけれど、ゴマモンと丈というのは他の形と違って、でこぼこでちぐはぐで喧嘩ばかりで、でも相手のことはきちんと信頼している、ちょっと不思議で等身大の関係性だったのだ。ゴマモンは、飯を丈に作ってあげるようなキャラではなくて、「メシは!? メシーーー!!」と要求するキャラだぞ!!wwあんまりに丈が必死だからゴマモンも気を遣ってたんだろうけど……あまりにも彼女彼女でな〜〜いいけど。いいんだけど! かわいいんだけど! 「丈なら大丈夫だよ」とか「心配ないって」とか「そんなに勉強ばっかりしてると云々」とか無印ゴマモンらしいマイペースな部分や、なんの根拠もないけど自信を持って丈を励ますシーンとか、ほしかったなあ。遠くから丈を見守る時間があまりにも長くて、丈を気遣いすぎて、ゴマモンにしてはやさしすぎる。どうしても、懐古厨になってしまうのだけど……。
 まあ、声が聞けて動いてくれていれば安定の可愛さでどうにでも心はハッピーだったんですけど()
 そんなゴマモンが家出して、ついにくすぶっていた丈先輩も動き出す、そんな文化祭へ。

C文化祭

 家出したゴマモンは光子郎のオフィスに居座り、テントモンとむしゃむしゃ朝ご飯かおやつか食べている傍ら、光子郎は届いたメールについて考えています(確かこのタイミングでメールだったと思うんですがちょっと自信ありません)。暗黒を乗り越え 新しい力を手に入れる とかそういう感じのメッセージ。すいませんはっきりとは忘れました。暗黒だけはめちゃくちゃ覚えてます。暗黒ってデジモンワードですよね、もういかにもデジモンって感じ。わくわくしますよね。へへ。しかし光子郎、文化祭はいいのか。まあ結局ダッシュで行ってたけど。あからさまにミミのことが好きになってる光子郎おもしろいよ。ここまで公式に光ミミされると逆に怖いというのは一章からずっと思ってたんですが。あとここの金魚シャツおもしろすぎましたね。

 文化祭当日は重々しかったミミがようやく笑顔を見せて救われていってほっとしました。言わせとけばいい! と言って衣装を着てカフェ。せっかくなんだから、空や太一も文化祭らしいとこを見せてほしかったのになw浴衣と脱衣サービスはあったのに……。ヤマトは安定でしたね。キラン、でしたね。そこに便乗してタケルまで「ワールドオンナイフ」(ドヤ)(キラン)はもう笑いをこらえるので必死でした。タケルはどこまでキャラを変えれば気がすむのか。八神兄妹は最高だと先ほど申し上げましたが、高石田の迷走兄弟っぷりは最早どうしたらいいのか。笑ったらいいのかな。笑ってほしい場面ですよね!!!!ギャグだもんね!!!!!笑おう!!!!!HAHAHAHAHAHAHA!!!!!!!タケルは大輔に殴られろ!!!!!!!!
 壁ドンはあえてスルーさせてください。ヤマトが太一さんを好きすぎてどうしようもありません。太一はいつになったら覚醒するのか。繰り返しになりますが、ほんと今回の章、太一とヤマトは何もしなかった……。

 いよいよ問題のレオモンについてつっこませてください。
 文化祭でダンスをしているミミの写真を姫川さんが「最重要」とタイトルつけて光子郎に送りつけたのはなかなかおもしろかったんですが、そのまま光子郎はおめかしして文化祭に直行し(自分の学校なんだから制服着ろと言いたい)、留守番していたデジモンたちも文化祭に行きたい気持ちを耐えきれず、同席していたレオモンを保護者代わりにするつもりなのかレオモンに全員で催促しだす。レオモンは黙って我慢していたのですが、ここで。メイクーモンが。頬を赤らめさせて、目を輝かせて、レオモンに「行きたい……」的な切実そうな声音で催促して、レオモンが、あのまじめで寡黙なレオモンの、ハートが飛び出して、「ワオオオォォーーーン!!」と叫びながらノックアウトされる、という、わけの、わからない、シーンが、入ります。はい。レオモンキャラ崩壊です。もう、こっちはポカーン。なんなの。本当に、なんなの。メイクーモン、なんなの。かわいいキャラで推したいんですね。そうですか。でもこのシーンが完全に地雷で、もう、メイクーモン、レオモン、だめです。本当に、だめです。しかももう一発この後同様のシーンがしつこくくるし、もう、ほんと、勘弁してください。スタッフ、なんでレオモンをこんな雑なギャグキャラにしたんですか。別にギャグを悪いとはいいませんが、こんな、レオモン……キャラが違いすぎて……なんでこれOKしたの……? 困惑しかないよ。
 結局文化祭に紛れ込んで、でも当然デジモンたちはお金を持っていないので出店でものを買えないわけです。そこに、優勝者には文化祭の出店が全てただになるというなんとまあご都合主義なやっつけ感のある流れで変なキャラコンテスト的な催しものの開催が告知され、デジモンたちはこれに参加します。これメイクーモンが優勝するんですよね……なんでだ。もう、なんなんだ。二章は芽心とメイクーモンを推しすぎて、逆に裏目に出てません……? もっと自然な形で彼等を良く演出できたのでは? と思うのに。あからさまで浅はかすぎて私は引いたんだけど。メイクーモンはポケモンでいうメロメロ的な、そういう周りに無条件に好かれる特別な設定があるの? だとしたら納得だけどな!!ちなみにメイクーとはぜんぜん関係ないんですがコンテストの発表の際に子供たちが話を聞きつけて会場に集まってヤマトが「ガブモンは何位だ!?」とためらわず真面目な顔して言ったのには苦笑しました。ガブモンも大好きなんだね。
 このコンテストで誰かが丈に連絡して(丈はその前に他の子供たちにゴマモンがそばにいないかどうかをメールで訪ねています)、丈はすぐさま家を飛び出しゴマモンと再会します。この、何も考えずがむしゃらにゴマモンを迎えにいったあたりは実にパートナーらしくて良かった〜。
 そして、丈とゴマモンの喧嘩シーン。ここは、好きでした。そこまであまりにもやわらかく描かれすぎていた丈とゴマモンでしたが、男と男のぶつかりあいというか、彼等らしさが出ていたと思うのです。そのあたりは意識されていたというのはパンフにも書かれていたので成程と。ゴマモンがどうして出て行ったのか、というあたりが掘り下げられて、まあ、確かにデジモンたちは戦うために来てるんだよな。ゴマモン自身も、自分だけ戦いに参加していない状況を好ましく思ってなかったのは当然のことでしょう。ゴマモンは戦う、という。しかし、自分が戦う立場にある限り、そのパートナーである丈のそばにいれば、丈も戦わざるを得ない状況になる。だからこそ離れた。戦いを避けようとする丈のためにも。勿論、ゴマモンは丈を試している部分もあったんだろうけど……。丈には、ぜひここでハッと目覚めてほしかったんですけどね……ゴマモンは丈に共に戦ってほしかったんだろうに。ずっと待っているのに。丈のやつ……。

Dいろいろ

 一章序盤で不穏な流れを作っておきながら不自然なほどまったく触れられなかった02組が、ようやく作中キャラに呼ばれました。きました「一乗寺賢」。彼が本当に賢ちゃんなのかはさておき、懐かしきデジモンカイザーの服装(デザインは改変)でご登場。割と本気でこの世界はパラレルワールドで02がまったく出てこない(または忘れられている)世界だったらどうしようと心配していたのでとりあえず名前だけでも触れてくれて良かったです。ただ安心できませんね。二章を終えて全体の三分の一が終わったにも関わらず未だに大輔京伊織は名前すら出てきませんからね。ヒカリとタケルの口からすらも。02キャラがきちんと存在していて忘れられていない世界ならば、もっと丁寧に扱ってほしいと思うのだけど。
 メイクーモンが一人になったところをゆがみから出てきたカイザーがさらい、彼はゆがみの中へ逃げていき、そこに合流したパルモンとゴマモン、そしてレオモンが追いかけます。その後からきた人間、デジモンは、どうやら何者かのアクセス妨害か何かで入れなくなった様子。そして敵からは、暗黒化したインペリアルドラモン。ヒカリとタケルの驚愕するカットが入ります。人間がゆがみに入れなくても進化はできるようで、パルモンの方はトゲモンに進化しますが、さすがに成熟期ニ体と成長期一体では究極体には敵いっこありません。
 必死に戦うデジモンたちの姿を見て、いてもたってもいられずヒカリが走り出します。そして、チェーンのはずれた自転車を前に溜息をついている丈の元へ。彼女は、「選ばれし子供たちなのにどうして戦わなきゃいけないのか、と言いましたよね。それにそんなに理由が必要ですか」と言います。「そんなことよりも、もっと大切なことがあるんじゃないですか」そして「ゴマモンが戦っています」と。すいません大事なシーンなのに細かい流れ完全に飛んでます……というのも、この丈の長々とした悩みがこんな簡単にヒカリの呼びかけで解決してしまうのか……?ということの方がずっと疑問で、随分軽いように思えてなんか頭に入ってこなくて。でも結果として、丈は「パートナー、ゴマモンのために」「ゴマモンと共に」戦うことを「決意」したんですよね。この決意は、あーーーいいなあ、と思うのです。しかし、この丈に道しるべを示すこのシーンはねーーー……違う……思うんですけど、ヒカリには悪いんですけど、ここ、なんでヤマトがやらなかったの???友情の印のヤマトがすべき場面では??????なんでヒカリ??????疑問しか出てこない……tri.ではバンド関係とかで調子乗ってるとこはあるけど今までのヤマトよりわかりやすく激情的なtri.ヤマトなので、静かに諭すヒカリよりもヤマトの方がずっっっっっと適任だったと思うんですよ!!!適材適所ってものがあるでしょう……仮に同じ言葉だったとしてもヤマトが言うのとヒカリが言うのとでは響き方が全然違うと思う……。ヤマトと丈はほんと、いいコンビなのになーーー!!!大きくなった子供たち的にも、丈とヤマトが向き合ったらそれだけで無印とかのあれそれを思い出して胸熱じゃないですか……途中でヤマトは「そんなに勉強ばかりが大事かよ」と丈のことを苦々しく思っていたので、その続きとして是非!!ここは!!ヤマトにやってほしかった。本当惜しいことをしたよ。まあ大人の事情ですよねわかります……ヤマトは一章で活躍しましたしね……はあ……ここで無理矢理ヒカリをねじ込まずとも、今後ヒカリが活躍する場面は出てくるでしょうに。ヒカリとタケルは02面子の一人として02の謎にきちんと絡んでくれ……。
 まあいろいろ思うところはありましたが。

「ゴマモン!!!!」

「待たせたね」
「……! 待ってたぜ」
「行け、ゴマモン」
「うん!!」
「行け、ゴマモーーーーーーーーン!!!!!!!!!!!」

〜♪brave heart〜

 この、台詞からの、brave heart、進化、この流れは、もう。
 もうね……。
 涙 腺 崩 壊 でしたよね…………。
 観客としても「待たせたね」に対して「ほんとだよ!!!!!!!」と叫びたくなりましたが、本当に、ようやく、ゴマモンの進化が……!!!!!
 じらしてためる、ということがいかに熱い瞬間を生み出すのか、身を持ってわかりました。ここ、演技も演出も凄まじくて、鳥肌が立ちました。ここに至るまでの流れに不満はいろいろありながらも、正直ここではそれら全てを忘れて浸っていられるほどの破壊力がありました。ゴマモンの、「ゴマモン進化ぁぁぁぁあああああ!!!!!↑↑↑」を聞けただけで、おなかいっぱいです、あの他のデジモンと比べてもめちゃくちゃ気合いいれた叫びはまさにゴマモンです、本当にありがとうございます。
 それだけの破壊力をもったゴマモン進化でしたが、究極進化はまさかの(いや一章の流れをくみ取ったのとここに至るまでの展開を考えると予想はある程度ついてたんですが)あっさり……というか……恐れていたけど…… ワ ー プ 進 化 じ ゃ  な い 。凄まじくあっさりやってしまいましたねー……なんか、ズドモンへの進化をやりたかったがばかりにああなったっていう感じもしますよねー……なにげに完全体へのちゃんとした進化シーンも初出でしたが、さくさくっと進化されていった感が否めない……ここはもっと熱くやってほしかったのになあ。
 ミミの方は、丈の「ミミくんも、そのままでいいんだよ」的な台詞であっさりと覚醒。変わらないことを「決意」して、トゲモンもリリモンに進化し、「まだまだあーーー!!!」と一気にロゼモンまで進化。あ、あっという間すぎる……ちょっと逆に泣きたくなるくらいあっさりと究極体になってしまった……。ミミもそれでよかったのかよーー最後の締めが軽薄すぎやしませんかーーーー。
 イッカクモンの「ハープーンバルカン」、ズドモンの「ハンマースパーク」、ヴァイクモンの「アークティックブリザード」、リリモンの「フラウカノン」、ロゼモンの「フォービドゥンテンプテイション」、やっぱり必殺技は叫んでこそ必殺技です。でもロゼモンは正直全然聞き取れませんでした! ごめん山田さん! 必殺技の中でも特にイッカクモンのハープーンバルカンは進化の流れもあって感極まるものがありましたよね……竹内さんのあの声で言ってくださるドスのきいたハープーンバルカン、次に聞けるときはあるんだろうか……ごちそうさまでした。あれをもう一度聞きに劇場に行きたいくらいです。
 と、ちょっと必殺技のことを間に挟んでしまいましたが、今回の進化のあっさりさは完全にミスだよなあと思いますし、これからもこんな感じで水が流れていくがごとくさらさらと進化していくんだなと思うと残念でなりません。一章でもさくさくさくっとアグガブから進化シーンもなくオメガモンまでいっちゃうのは怒りを通り越して呆れかえるくらいでしたが、今後もそうなるんでしょうねえ……この流れなんですねえ……。進化はやはり、人間の大きな成長の瞬間に起こるものであってほしいし、デジモンならばバトルの中で成長してほしいと思うんだよな……。tri.はどうしても人間ドラマが中心になって、正直なところ、デジモンでありながら、どこかデジモンは二の次のように感じてしまう部分がある。そりゃあ、自立しつつある子供たちだから余計に離れてしまうものなのかもしれないけど、人間とデジモンのつながり、成長と進化のつながりは、薄れてしまってるように思う。ここを大切にしていれば、こんなシナリオの流れには絶対にならないと思うし、勝手な押しつけな考えで申し訳ないけど、この部分こそ大切にすべきなんじゃないかな……大江戸温泉とかよりも、深めるべきところはあったでしょう。イベントとか日常のコマは大事だけど、それぞれが独立しすぎていて、一番いいたいこと、言うべきこと、やるべきことというのが、強調できていないよ……。一章でもそうだったけど、最後の進化や成長に結びつけるまでに至る過程をねちねちとしすぎて、肝心の締めの部分が薄いんだよな……。バトルも進化もかっこいいんですが、なんだろう……辛口になりますが、見所であるそれすらもとってつけたようなものに思えてしまうのは、私だけなのでしょうか。流れって大切ですね。反面教師。
 究極進化したロゼモンとヴァイクモンはインペリアルドラモンと善戦。感染に苦しんでいるレオモンも、最後にはインペリアルドラモンに一矢報います。ちなみにここでインペリアルドラモンはファイターモードに変化し、またヒカリとタケルのカットも入ります。わかってるじゃん。覚えてるじゃん。今までどうしてつっこんでこなかったの。今のあの状況なら学校にも大輔たち来ていないでしょ。今まで普通の顔して、なんでもないような顔をしてさ、当たり前のように最初の八人だけ集まってさ、大輔たちのことは名前も出さなくて、まるで初めからいなかったように扱っていたのに、今更さ……ほんと、ここからきちんと大輔たちについてきちんとつっこんでくれないと、怒るよ。すでに怒ってるけど、ここから丁寧にすくってくれるなら、いいんだ。ただそれには今までニ章分のツケがたまっているぶん、かなり高いハードルが待っているけれど。はあ、こわいね。
 インペリアルドラモンを退けて(ここで倒せてしまったので、このインペリアルドラモンは恐らくあのブイモンとワームモンではないと信じています)、カイザー(?)はなぜかメイクーモンをその場に残し、去ります。メイクーモンを取り返した彼等はゆがみ空間から現実世界へと戻り、タネモンはミミのところへ、プカモンは丈のところへとかえっていきます。そしてメイクーモンをあやすレオモン…………お母さんのようなキャラになっておる……。
 しかし、メイクーモンはレオモンに抱かれながら、そこまでの恐ろしいバトルの光景やデジモンカイザー(?)のことを思いだし、震え、
 芽心のポケットの中で黒くなるデジヴァイス。
 暗転。
 倒れ込むレオモン、その胸には傷。
 姿を変えて(恐らく完全体に進化)宙に浮いているメイクーモン。
 驚愕する人間たち。
 メイクーモンはレオモンを殺し、ゆがみの中へと飛び込んでいきます。最後に、姫川さんがメイクーモンこそが感染源であることを明言して、二章は終わります。
 いやーーーー……まあ、メイクーモンが感染源であることは予想がついていたのですが、レオモン死にまして。
 散々レオモンのキャラを崩壊させてあげくの果てにあっさりと殺したのはもう、許せない。レオモンが死にキャラであることは周知の事実ですし、彼が死ぬこと自体は「あーまたか」程度なんですが、tri.の場合それまでの扱い方がひどかっただけに、完全に彼を捨て駒としか扱っていない使い方に憤りしか感じないんですが……。いやそれにしたって早すぎる……せめてもう一章くらい延ばしてくれたって……(死ぬこと自体は諦めてる)。
 という、最後の最後までレオモン関連は地雷だったデジモンアドベンチャーtri.第二章。
 姫川さんは完全な黒幕とまではいかなくとも、黒幕の一端を担っているらしいところありますね。それらしい描写ありましたし、三章以降でまた動くでしょう。
 最後のセブンは、新しいコーラスで、いろいろと呆然としていた頭を癒してくれました。和田さんの声を新しい音源で聞けるというのはなんと幸せなことだろうかとしんしんと感慨に耽っていました。まだ大丈夫だよ、まだしっかりと生きているよ、と言われていた気分です。三章はなにかな。無難に行けばkeep onでしょうか。楽しみです。しかしなぜ男性陣(丈以外)の和装しか出さないのか。あの流れなら女子もやるべきでしょう。なぜ。なぜなんだ。
 まあ、時間がなかったのかもしれませんね。
 今回、劇場限定のブルーレイも三章まで発売延期になったそうですし、作画の崩壊が本当にひどかったんですよね……。時間が無かったのかなあ。一章公開からあんまり間とらなかったし、スケジュール的にはかなりタイトなのでしょう。とはいえ、人間はまだマシだったかなと思うのですが、デジモンのアンバランス感、安定感のなさがあまりにもひどく、ひとつ次のカットにいくだけで違う等身、頭の形・大きさが歪だったり……映画だから動きや絵が基本的にはきれいな分、そういった細かい部分がめちゃくちゃ目立つんだなと今回よくわかりました。特にデジモンはデジモンであるだけで存在感がでかいところありますし、そこを雑にしてはだめでしょう……ロゼモンのおっぱいをぶるんぶるんに揺らしている場合ではないぞ。次回以降の三章ではぜひここをしっかり改善していただきたい。三章も、夏といっておきながら9月の下旬公開ですからね……いろいろと、延びているんでしょう。正直こっちはちゃんと待つから、ちゃんと一本筋の通ったシナリオで、ちゃんとした作画で頼む。お願いだから。

 そんなこんなで二章感想はこのくらいです。正直かなりつっこみどころは多くて不満点は多々あったのですが、ゴマモン→イッカクモンの進化の流れは最高でしたし、涙腺は崩壊しましたし、こんだけ言っておいてなんですが全体の雰囲気としてはなんだかんだ一章よりは好きかな、と。
 ただこの流れのままで三章が来るのは正直怖いです。しかも三章は、タケルと誰がセットでくるのかと思いましたが、……光子郎か……光子郎なのか……ッッ私は光子郎最愛なので、もう、楽しみなんですが、恐ろしい……。次は「告白」ということで、こんだけ光ミミが公式でプッシュされている状況下、浅はかに光子郎からミミへの告白イベントがくるのではないかと思うと不安ですし、これだけキャラ崩壊を見せつけられると……うん……。しかしその一方光子郎がどういう高校生らしさに当てはめられてどういう成長を見せられるのか楽しみでもありますし……でも今のところタケルとパタモンが強そうですよね……ポスターもパタモンだった……けっこう涙ぐむ場面らしいので余裕で私は泣いていると思います。しかしそれだけタケルがでかかったら光子郎がかすんでしまわないか不安です。うーん……まあ、楽しみ半分不安半分というか、複雑なところです。最後の六章まで見届けるつもりでいるので、最終的な評価というのは最後の最後にならないとできないのですが。ただ現時点までにおいて、一章二章ともにストーリーの一貫性がどうにもイマイチで、しかもめちゃくちゃ浅いというのはやばいですよ。
 タケルを殴れと何度も言ってきましたが、この流れ、大輔が登場してデジメンタルアップして燃え上がる勇気フレイドラモンでファイアナックルキメてくれればなんだかいろいろと解決するような気がしてきました。
 大輔、京、伊織……早く……消息を……詳細を……頼む……!!!!!そして大輔はタケルを殴ってくれ。

 そういえば軽く言わせてください。完全に自慢話になるんですが、
 わたくし今回は舞台挨拶付きのチケットを当てまして! ミミと丈の中の人を生で拝んで参りました!!! 生吉田仁美と生池田純矢!!! ヒエーーー!!!
 声優を実際にみる機会はこれが初めてだったのですが、感動しっぱなしでした。しかも前から三列目だったのでめちゃくちゃ近かった……すぐそこにいる!! というのは凄まじいですな。いつも、キャラクターがそのまましゃべっているような、文字通り中の人という感覚なので、あのキャラクターを演じているのは本物の人間なのだというごくごく当たり前のことを強く実感いたしました。この感動については言葉に起こそうとすると逆にチャチいものになってしまいそうなので自分の心に留めておこうと思うのですが、話を聞いていると純粋に応援したくなりますし、実際応援していますし、これからがんばってほしいな……演技に関しては文句のつけようがないくらい素晴らしかったよ……。
 貴重な経験でした。自分の運に感謝。

 以上です。予想以上に長くなってしまいました! こんだけ言っておいてなんですが、なんだかんだ三章も楽しみです! 怖いけど! 楽しみです! 光子郎がメインにくるぞ! やったー! 怖いけど!
 ここまで読んでくださった方がおられれば、お疲れ様でした。ありがとうございました。